認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる
アンデルセン童話の【みにくいアヒルの子】をご存知だと思います。
アヒルのお母さんが卵を温めていると、黄色い可愛いヒナが次々と生まれました。
何日か遅れて、1つだけ残っていた大きな卵から灰色のヒナが生まれました。
隣のおばさんは「この子はみにくいわね、捨ててしまいなさい」と言いましたが、お母さんは他の子と一緒に、大切に育てました。
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我が子が他の子と違うと、心配する親は多いですね。
例えば言うことを聞かない、しゃべらない、乱暴、〇〇ができない、△△が遅い・・・など色々あります。
こんなときは必ず、誰かと比べています。つまり、隣のおばさんになっているわけです。
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言うことを聞く子、礼儀正しい子、人に優しい子・・・などを世の中では【いい子】と言っています。
日本中が、この【いい子】を育て(製造す)ることに躍起になっています。
もしも、この『いい子製造ライン』から外れるようなことがあれば、その子は【不良品】として扱われ、生きづらい人生を送るかもしれないからです。
だからそうならないために「ダメ」「違うでしょ」「こうしなさい」「ちゃんとしなさい」・・・などと言って、子どもを立派なアヒルに育てようとするのです。
こうしてやりたいことを我慢し、自信を失い、笑顔を忘れた【いい子】が出来上がるのです。
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厚生労働省の『自殺対策白書』によると、日本の若者の自殺率は世界最悪となっています。
日本中が子どもを立派なアヒルに育てようとする結果、代償として白鳥の子を生きづらくしているのです。
あなたの言うことを何でも聞く、笑顔を忘れた自主性の無い子と、
色んなことに興味を持ち、時々あなたに心配をかける笑顔いっぱいの子と、
どちらを我が子に望みますか?
プールサイド
【プールサイド】
「この家に生まれてよかった」を育てる
ままる式子育て講師の蓮見師朗です。
ままる保育園は、大きなマンションの中にあります。
夏は時々、そのマンションのプールで水遊びをします。(撮影禁止なので写真はありません)
🍀
「走らないよ」と、プールサイドを走る子に言いたくなりますよね。
こんなとき私は「ゆっくり歩こうね」と声を掛けます。
子どもの行為を直したいなら、
止めさせる働きかけではなく、何かを始めさせる働きかけがいいんです。
「静かにしなさい」ではなく
「小さい声で話してごらん」のように。
【今】を否定するのではなく
【未来】を肯定してあげたらいいですね。
神様がくれた時間
「この家に生まれてよかった」を育てる
ままる式子育て講師の蓮見師朗です。
「食事中、イスから立ち上がって困ってます」という相談を時々受けます。
歩くのが楽しい子にとって
食事中であろうが何であろうが
立ちたくなるのは当然です。
そもそも
「イスに立たないで」と言う方が
ナンセンスなのかもね。
🍀
その日も、
1歳の○○ちゃんは、
食事中何度もイスに立ちあがりました。
私は手を添えて
「○○ちゃん、楽しいね」と言いながら
イスに座らせます。
少し経つとまた立ちあがります。
そんなことを繰り返して数日が経ちました。
食事中、○○ちゃんがイスに立ち上がる姿はほとんどありません。
躾の成果と言うより、
彼女自身が新しい世界を見つけた(気づいた)からです。
🍀
子育ては手間がかかります。
今すぐ成果が出ることは、ほとんどありません。
だから、たくさん手間をかけてあげましょう。
子育ては、気づきを与える活動です。
それは、大切な絆を育てるための
神さまがくれた時間なのです。
世界に一つだけの花
「この家に生まれてよかった」を育てるままる式子育て講師の蓮見師朗です。
🍀
子どもは、アクロバティックなことが大好きです。
グルグルしたり、高い高いすると大喜びしますよね。
1人を高い高いすると、にわかに子どもが集まってきて
ボクもワタシもと、大変な騒ぎになります。
そんなわけである日、高い高いを待つ園児の群れができ、
お部屋は黄色い歓声で満たされていました。
順番に高い高いをして、○○ちゃんの番になると彼女の顔が引きつりました。
怖かったんですね。勢いでつい並んでしまった○○ちゃんのことを
ちゃんと知らなかった私の責任です。
🍀
これと同じことが、親子関係でよく起こっています。
親が良かれと思ってしたことが
子どもには要らない、むしろ有害だったりすることがあるんです。
「えーーー、」っと、引きましたか?
🍀
人には、持って生まれた気質・性格があります。
その人がその人で居られる根拠のようなもの。
これを【自己】=セルフと言います。
【自己】は、たとえ親子であっても違います。言ってみればヒマワリと月見草くらい違うのが普通です。
ある日、ヒマワリが月見草に言いました。
「昼間の太陽を浴びなさい!気持ちいいから。」
こんな恐ろしいことを、毎日我が子に言っているとしたら、どうですか?
ありがとう
「この家に生まれてよかった」を育てる、ままる式子育て講師・蓮見師朗です。
子どもが何かを上手くできたとき、
「すごいね」「えらいね」などとほめると思います。
では、上手くできなかったとき
どう反応していますか?
🍀
夕方の水分補給のとき、
保育士が3歳の○○ちゃんに
「□□くんに、お茶持って行ってくれる?」と頼みました。
大役を果たした○○ちゃんに称賛の声が飛ぶ中、
2歳の△△くんが「@&ゃんも%#たい(ボクも運びたい)」とコップを取りに来ました。
別のお友だちに持って行くようお願いすると
△△くんなりに気をつけますが
お届けしたときには、お茶は半分くらいになっていました。(想定内です)
🍀
仕事を終えた△△くんに
私は「ありがとう❤️」と伝えました。
お絵かき
【はみ出した方がいい】
ままる保育園園長の蓮見です。
新聞紙にお絵かきをしよう!
と、新聞紙とペンを用意しました。
まもなく紙からはみ出たり
ペンをいじり始めたり
新聞紙を破り始めたり。
「ここ空いてるから描いたら?」とか言って、
お絵かきさせようとする大人は多いでしょう。
だって、
お絵かきするために用意したんだから。
子どもたちは、
テーブルと新聞紙とペンを
お絵かきの道具とは思っていません。
脳が柔らかいとは、
こういうことですね。
この瞬間、
テーブルと新聞紙とペンに
無限の可能性が生まれます。
はみ出して、いいんですよ。
しつけ
「この家に生まれてよかった」を育てるままる式ペアレントコーチ・蓮見師朗です。
お散歩から帰ってきて「おかえりー」と言う子がいます。けっこういます。
大人のマネをしてるんですね。
🍀
お散歩中、いろんな人と出会います。
そんなとき私は、積極的に挨拶するよう心掛けています。
「こんにちはー」と言うと
一緒にいる園児たちも
「#&℃ちあー」と言って頭を下げます。
大人のマネをしてるんですね。
🍀
「こんにちはでしょ」とか「ごあいさつは?」などと言ったことはありません。
なのに子どもたちは挨拶をしちゃうんです。
この影響力を【エンパワメント】と言います。
力づける関わりのことです。
一方、させようとする力、押さえ付ける力を【フォース】と言います。
実は、子育ての現場で使われてる力は、ほとんどがフォースなんです。
当たり前すぎて気づかないかもしれませんね。
でも、身に覚えありますよね。
その時あなたは、楽しいですか?
🍀
子は親の鏡と言います。
だから親のマネをします。
もし、鏡の中の相手を動かそうとするなら、あなたはどうしますか?